「友情のつとめを果たすには互いに何斗もの塩を食らわなければならない」

たしかキケロの箴言(しんげん)だったように思う。人間関係には利害がつきもの、朋友といっても、親子・夫婦と同様、まったく打算のない関係はありえない。無償の愛情・友情というのは、理想ではあっても、現実の人間世界では、あまりにきれいごとすぎる。

近しい仲だからこそ、いいときばかりではない。相手がよく見えて、短所が目につくからである。

国と国との関係も、人間関係と同じである。いつ、どのように悪化するか、わからない。もちろんはじめから、犬猿の仲というのもありうるし、調子が良くても、途中から怪しくなることもある。

だから良好な関係を続けるには、「互い」のリスペクトが欠かせない。そんな心情を引き出す行動が、「果たす」べき「つとめ」なのだろう。

感情ばかりではすまない