両国関係の雪解けを感じさせた昨年10月の日中首脳会談。中国は対日関係の改善へ動き出した(読売新聞/アフロ)

何とも懐かしいフレーズを久しぶりに目にした。

「哪怕華夏遍地墳」。意味は、「たとえ中華の土地をすべて墓にしても……」である。日本に対して使う場合には「たとえ中国全土が国民の墓で埋まったとしても、日本人を最後の一人まで殺す」という決意を示すことになる。

私が初めてこのスローガンを目にしたのは、1980年代前半のことである。

日中国交正常化後のハネムーン期で、今から考えても中国人の対日感情はよかった。だが、まだ戦争の記憶を鮮明に残している人も生きており、言葉を一つ間違えると日本の過去の行いを猛然と責められた。私自身も面と向かって批判されたことが少なからずあった。

そうした経験の中で、ごくまれに過激な人間が口にしたのが、冒頭のフレーズだった。