若い頃からトップ戦線で活躍するオカダ・カズチカ(© 新日本プロレス)
暗黒期を抜け出してV字回復したプロレス界の雄は、外国人新社長の下で攻めの姿勢を貫いている。

 

日本列島を大型の寒波が襲った1月4日。東京ドームは屋外の寒さがウソのように、異様な熱気と興奮に包まれていた。この日行われていたのは新日本プロレスリングの興行。メインイベントのケニー・オメガ対棚橋弘至のタイトルマッチが終盤にさしかかった午後8時半すぎ、会場のボルテージは最高潮に達し、詰めかけた観客が両者の激しい戦いに熱狂した。

1月4日のメインイベントでは、棚橋弘至とケニー・オメガが激しい戦いを繰り広げた(© 新日本プロレス)

新日本プロレスが今、アツい。4日の東京ドーム大会では3万8162人(昨年は約3.5万人)を動員。毎月開催される東京・後楽園ホールでの大会や地方大会では満員御礼が相次ぎ、チケットが入手困難な興行も少なくない。

昭和のスター、アントニオ猪木が新日本を創設したのは1972年のこと。それから47年、現在の参戦選手は年間70~80人、1年で約150の興行をこなし、観客総動員数は40万人に上る。前2018年7月期の売上高は50億円近くで着地したもようで、過去最高を記録。わずか5年で3倍も増加し、急成長を遂げている。

「リングの上から見る景色がガラリと変わった。特に黄色い声援が大きくなったよね」。新日本でメインレフェリーを務めるレッドシューズ海野氏はそう語る。

新日本の勢いを牽引するのは女性ファン。以前は観客の大半が男性だったが、ルックスのいい選手を応援する「プロレス女子」がこの数年間で急増し、今や新日本は観客の4割が女性だ。どの試合会場でも、チケット料金の高いリングサイド席はこうした女性ファンの姿が特に目立つ。

どん底の2000年代