皆さんが新聞やテレビ、ネットでニュースを読んだり眺めたりしていると、いつも同じ政治家を目にするのではないか。自民党総裁選挙で勝利し3期目に突入した安倍晋三首相をはじめ、似たような顔ぶれが毎回出てくる。

読者はここで、1つの疑問を抱くのではないだろうか。

当選を重ねた議員は、無駄な公共事業を進めたり利益団体と癒着を深めたりして、国民にとって好ましい存在ではない。そのため排除したほうがいいのではないか、と。

結論から言えば、答えは“ノー”である。

選挙への出馬回数を制限する制度を「多選禁止制」という。米国など大統領制を採用している国では、大統領が力を持ちすぎないよう多選禁止を課している。さらに米国の一部の州では、州知事や州議会議員に対して同制度を採っている。

では、実際のところ、知事や議員の多選禁止制まで導入する必要があるのだろうか。

そもそも推進派は、「無駄な支出の削減が最大のメリットである」と主張してきた。

理由として①多選した政治家は利益団体などとの癒着が強くなるため、利益誘導政策を行う傾向が強いこと、②キャリアの長い政治家は、自身の偉業を残すために(不必要に)大きな事業を進めようとする傾向が強いこと、が指摘されている。

多選禁止制を導入して若くて「クリーン」な政治家を増やせば、無駄な支出を減らすことができるというわけだ。

多選禁止制で支出増加