カネボウなど多くの企業再生に携わってきた冨山和彦・経営共創基盤CEO(最高経営責任者)は、生産性向上の重要性を説く論者の一人だ。中でも、国内雇用の過半を抱えるローカル型産業での生産性向上が欠かせないと強調する。

とやま・かずひこ●1960年生まれ。ボストン コンサルティング、産業再生機構などを経て2007年に経営共創基盤を設立、現職に。パナソニック社外取締役も務める。(撮影:尾形文繁)

──日本経済が持続的に成長していくには、生産性の向上が必要だと以前から指摘してきました。

とくに観光、農林水産、地方公共交通機関、介護などローカル型産業の生産性を高めて、賃金を上げていかないといけない。

成熟した先進国では労働生産性が最も大事な指標であり、GDP(国内総生産)の伸びよりもはるかに重要だ。とくに1時間当たり賃金と年収の2つをベンチマークにしておけば、経済政策はうまくいく。最低賃金も(時給)1500円に引き上げたらいいし、払えない企業は廃業してもらえばいい。

──ローカル型産業が生産性を上げるには何をすべきですか。