第2次安倍政権が発足した2012年12月以降、国内の雇用環境は大きく様変わりした。景気拡大と生産年齢人口(15〜64歳)の減少に伴い、失業率は2%台へ低下。直近の有効求人倍率は1970年代以来となる1.63倍まで上昇した。とくに外食や宿泊、介護などの分野で人手不足は一層深刻になっている。

一方、賃金はこの6年間で少しずつ上向いているとはいえ、上げ幅は力強さに欠ける。毎月勤労統計調査を見ると、サンプルバイアスを除いた名目賃金上昇率は前年比0〜1%台で推移している。

労働分配率も2008年度をピークに低下基調にある。18年末に公表された最新の国民経済計算年次推計によると、17年度の労働分配率は68.2%。16年度比で1%ポイント低下した。13年度以降の5年間、雇用者報酬は年率1〜2%前後で伸びているが、これは分母である国民所得がそれ以上に拡大していることによる。