一昨年はロシア革命百周年。ロシア革命で生まれたのがソビエト連邦である。いわゆるソ連は、物心ついた時から存在していた。今その国はない。もはや歴史である。「ソ連史」という本すら、普通に出るようになった。

ソ連の崩潰(ほうかい)は1991年、筆者が大学院生のときで、もちろん実見している。すでに歴史学を志していたから、受けた衝撃も決して小さくない。ソ連・共産圏・東側の勢力がたちまち潰(つい)えるなど、夢にも思っていなかった。つくづく自分の無知を恥じ入るばかりである。

自然を人造に切り替えた

百年前の20世紀をどう見るか。人によってさまざまだろうが、ここでは人造国家の時代だと定義してみたい。19世紀、帝国主義に到達して世界を制覇したヨーロッパが第一次世界大戦で凋落し、主役はアメリカ合衆国とソビエト・ロシアになった。第二次大戦でその形勢が固まり、二大超大国の時代に入る。