外国人の単純労働者を受け入れる改正出入国管理法が成立し、2019年4月から在留資格に「特定技能」が新設されることとなった。受け入れ業種は人材不足が顕著な14業種。主な業種の労働現場の実情を追った。

外食

14業種の1つ、外食業界関係者は「法改正はウェルカムだ」と口をそろえる。現在、業界で働く外国人は週28時間までの「資格外活動」で働く留学生か、就労可能な在留資格の本部社員。店長候補など現場社員としての採用の場合、資格取得は困難だった。今回の法改正により、技能試験をクリアすればその道が開かれそうだ。

恒常的な人手不足に悩まされる外食業界はすでに外国人労働者抜きでは成り立たない状況だ。

ベトナム人急増 今後は社員採用も

「テング酒場」などグループで121店を運営するテンアライドでは、人財開発室のベトナム人社員、グエン・バン・トアン氏が同国出身のアルバイトに指導する。

この日が初日のベトナム人アルバイトに対し研修を行うベトナム人社員のグエン氏(撮影:今井康一)

グエン氏はベトナム人アルバイトの急増を受け、17年10月に入社。留学生同士での紹介による採用が大半のため、人材募集費用を研修などに回すことができる。今ではアルバイトの34%が外国人で、その約8割がベトナム人だ。

アルバイトはグエン氏から厨房での調理やホールでの接客について2日間研修を受けた後、各店舗に配置される。マニュアル類はすべてベトナム語に翻訳されている。

グエン氏が研修を担当して1年。外国人アルバイトが入社から1カ月以内に離職する割合は5ポイント以上改善し31%となった。同社では年間10人ほどの外国人アルバイトから社員になりたいと申し出があるが、在留資格の取得や更新が難しく断念していた。法改正後は現場採用していく考えだ。

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