日本最大のユニコーンとして期待を集めたメルカリも、上場後の株価は低迷している(撮影:梅谷秀司)

2018年の師走──。市場関係者の間では12月19日に国内過去最大規模で新規上場した、ソフトバンクグループの国内通信子会社・ソフトバンクの話題で持ちきりだった。

18年のIPO(株式新規公開)は12月末までに91社(前年比2社増)。公募と売り出しを合わせた調達額は3兆1409億円と、17年より2兆5663億円増えた。この数字はNTTが上場した1987年の約2兆7000億円を約30年ぶりに更新する。ただし、ソフトバンク1社が2兆6461億円と、調達額全体の8割超を占める特異な構図だ。

調達額ではソフトバンクに次いで6月に上場したフリマアプリ最大手のメルカリが1307億円。05年にMBO(経営陣による自社買収)による上場廃止を経て、13年ぶりに再上場を果たしたアパレル大手のワールドが536億円で続いた。

AI関連銘柄に脚光

ここ数年の傾向と変わらず、18年のIPOもネット系企業が多くを占めた。いちよし証券投資情報部の宇田川克己・銘柄情報課長は「中でも目立つのは、時代のニーズがあるAI(人工知能)や人材・働き方改革にかかわる企業。(将棋アプリで培ったAI技術を提供する)HEROZなど特色あるものが出てきた」と指摘する。

一方、非ネット系企業として話題を集めたのが、7月に上場したトレーニング器具「シックスパッド」など美容・健康器具を販売するMTGだ。企業価値が10億ドル(約1100億円)を超える未上場ベンチャー企業「ユニコーン」では、メルカリとMTGが18年に上場した。これで、国内で残るユニコーンはAI開発のプリファード・ネットワークスのみになったとみられている。