2018年は2月、10月、そして12月に世界で株価の急落が起きた。8月には、新興国通貨が暴落している。世界的な景気拡大と低金利が併存する「ゴルディロックス(適温)経済」といわれた17年とは打って変わった展開だ。リーマンショックから10年が経ち、危機の再来を予感させる。

18年11月21日に発表されたOECD(経済協力開発機構)の経済見通しのタイトルはずばり「リスクが増す中、経済成長はピークをつけた」というもの。18年に入って、18~20年の経済成長見通しは先進国、新興国のいずれも下方修正が続いた。

12月3日、象徴的な出来事が起きた。米国の2年、3年物国債の利回りと5年物の利回りが逆転した。通常であれば、期間の長いほうが金利は高い。長短金利が逆転する「逆イールド」は景気転換のサインとされる。

足元の金利が高すぎて先行きは景気が悪くなると、市場は見ているわけだ。市場が色めき立ったのは、01年のITバブル崩壊、07年のサブプライムバブルの崩壊(リーマンショックの前哨戦となった)など、過去にも逆イールドが出現するとまもなくバブル崩壊が起きているからだ。長短金利の代表的な指標である2年物と10年物を比較すると、足元でその差は0.1%ポイントに縮まっている。

リーマンショック後の金融緩和は、中央銀行の注視するインフレ率が一向に上がらず、長期化した。IT化、グローバル化、労働分配率の低下などで、世界的に賃金は伸び悩んでおり、特に先進国では顕著だ。そのため、インフレ率は高まらず、資産価格ばかりが上昇した。