会見でドコモの吉澤社長は値下げを「自主的な判断」とした

2018年夏から吹く逆風が、大きなうねりを引き起こす1年になりそうだ。

「携帯電話の通信料金は今より4割程度引き下げる余地がある」。8月21日に菅義偉官房長官がそう発言して以降、通信業界を取り巻く環境は一変した。

「キャリア3社は儲けすぎている」「利用者にもっと還元すべきだ」。菅氏の指摘に対して、キャリア3社(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク)の幹部は当初、異口同音に「日本の通信料金は決して高くない」と反発していた。

だが相手は時の政権の“絶対的な権力者”だ。菅氏の発言からわずか2カ月で、最大手のドコモは屈服。10月31日の決算会見では、19年4〜6月に2〜4割程度を値下げするという方針を公表した。吉澤和弘社長は「マーケットリーダーになる」「自主的な判断だと思ってほしい」と述べた。

ただ本当は「菅さんのキャリア3社に対する怒りを誰も止められなくなった。ドコモの値下げは菅さんの意向を受け、持ち株(親会社のNTT)が決めたことだ」と関係者は真相を打ち明ける。