巨額買収の成果に自信を見せたルネサスの呉社長(撮影:尾形文繁)

かつて日本が世界を席巻していた半導体業界。韓国や台湾勢に上位を譲り渡した後も、「日の丸半導体」として戦うルネサスエレクトロニクスが、来るべき自動運転時代の勝者を目指し果敢な買収で攻勢を強めている。ただし、その見通しは順風ではない。

足元の業績は冴えない。2018年12月期の売上高は前期比3.3%減の7546億円。営業利益は同24.5%減の592億円に沈む見込みである。

ルネサス減速の原因とされているのが在庫調整に伴う稼働率の低下だ。16年の熊本地震以降、取引先の半導体商社などで在庫を確保する動きが広がったが、その量が適正水準を超えたことから、生産を抑えざるをえない状況に追い込まれた。工場の稼働率は65%まで低下。主力の車載向け半導体の売り上げも、競合他社が好業績を挙げるのを尻目に、苦戦を強いられている。