10年以上続いた「冬の時代」にようやく区切りをつけ、電機業界各社はそれぞれの成長軸を見定めつつある。ただ、2018年3月期には大手8社中6社が過去最高益に沸いたが、一転して今19年3月期以降は明暗が分かれそうだ。

今期も最高益更新見込みと好調が続くのはソニーだ。利益面で全体を牽引しているのは、家庭用ゲーム「プレイステーション(PS)」を展開するゲーム事業。「PS4」も発売から5年目で販売台数はピーク時の約9割と底堅いが、それ以上に稼ぐのが、月8000万人超の利用者を誇る会員制サービスである。ネット対戦で遊ぶ場合に加入する月額利用料514円(税込み、日本版)の「プレイステーションプラス」の貢献が大きい。19年内とされるプレステ次世代機の投入時、会員増が続くかが焦点だ。

ゲームや音楽事業などで継続的収益モデルへの転換が進むソニー。2期連続最高益更新も堅そうだ(撮影:尾形文繁)

また音楽事業では18年11月にロックバンド「クイーン」など、200万曲超の版権を持つ英音楽出版社を追加買収したことによる上乗せ効果が大きい。スマホ向けセンサーを中心に展開する半導体事業でも、スマホ1台当たりのカメラ数が増加していることで出荷が拡大しており、設備投資コストがかさむ中でも高成長が期待できそうだ。

どうにも冴えないのは、パナソニックだ。売上高の伸びを牽引するのは、車載用の電池やインフォテイメントシステムなどを展開する車載事業。だが営業利益率は約3%の見込みと低い。