天皇陛下の退位を間近にひかえた今年は、明治維新百五十周年でもあった。小欄第89回でも述べたとおり、そもそも改元・元号に関心のない筆者には、「平成」はもとより、「明治」の時代といわれても、ピンと来ない。けれども明治維新は、政体・制度・社会の大きな変革ではあり、現代に直結する近代のはじまりでもある。やはり重大な歴史的画期たるを失わない。

先日もセミナーで「世界からみる明治維新」を話す機会をいただいた。熱心な聴衆のみなさまをお相手に、充実した時間をすごせたのはうれしいことである。

勝海舟の総括

そうはいっても、話した内容はいつもとあまりかわらない。同時代の中国を語ることで、日本の位置づけをも浮き彫りにしたつもりだった。明治維新は世界史的にも異常な出来事だったこと、その異常が東アジアの運命を左右したことなど。