第2本社の建設先として選ばれたニューヨークでは、アマゾンに対する抗議デモが起きた(AP/アフロ)

米国のみならず、世界中を騒がせていたアマゾンの第2本社(HQ2)問題。シアトル本社と対等という拠点選びが、米時間11月13日にようやく決着した。アマゾンは第2本社を、ニューヨーク市のクイーンズとワシントンDC近郊のバージニア州北部クリスタル・シティを含むナショナル・ランディング地区の2カ所に分割すると発表した。

この発表を受けた人々の反応はがっかりした、といったものが多い。思えば、HQ2建設に50億ドルを投資し、そこで5万人を雇うという計画をアマゾンが発表したのが昨年9月。それ以来、全米の各都市が色めき立って、どうにかHQ2を誘致しようと競争を繰り広げてきた。何といっても、「アマゾンエフェクト」とも呼ばれる同社の経済効果は、これまで例を見ないほどの規模になる。

高給取りの社員が多数住まうだけでなく、そうした社員にサービスするレストランなどへの波及効果も無視できない。現在の本社があるシアトルでは、アマゾン以外に5万3000人の雇用を作り出したと、同社も喧伝していた。

HQ2候補として最終的に238都市が名乗りを上げた。今年1月にはカナダ・トロントを含む20都市まで絞り込まれ、HQ2関係者が各都市を訪問して詳しい条件を詰めていたと伝えられていた。1年に及ぶ選考プロセスを、皆がかたずをのんで見守っていたのだ。