カルロス・ゴーン氏の逮捕に揺れた日産自動車。現役社員や元幹部、取引先などに内情を聞いた(個別取材を基に座談会形式で構成)。

横浜市内にある日産本社。11月19日、ゴーン氏逮捕の報道で揺れた

──ゴーン氏の逮捕をどう見ましたか?

若手社員:社内ではクーデター説も含めていろんな憶測が飛んでいるが、正直わからない。ゴーンさんはとても遠い存在だが、日産の象徴的な人ではあった。

管理部門社員:ゴーン氏や役員の報酬額は、本社の財務会計部門なら誰でもアクセスできる。不正を見て見ぬふりをしていたのではなく、仕事が細分化されていて気づかなかったのが実情ではないか。

元役員A:西川廣人社長が命懸けで、ゴーン氏と仏ルノーを追い出したいのはよくわかる。ルノーに株式43%を握られ、利益をほとんど持っていかれる中で、我慢の限界だったはずだ。だが、ほかの経営幹部が数々の不正を知らないわけがない。本来なら、問題があれば取締役会で追及するのが筋だ。

元幹部A:私もルノーの“植民地化”に業を煮やした日産のクーデターだと思っている。役員会でゴーン氏を放逐できないので検察の力を利用して追放したのではないか。西川さんは、人気はないが度胸のある経営者だと思った。

元役員B:ゴーン氏の収入が10億円で収まらないことは幹部なら知っていた。いよいよゴーン氏にクビを切られると思って、現経営陣が保身のために動いたとしか思えない。彼らに日産や日本の産業を守ろうという信念はないだろう。

優秀な人から日産を去った 3社連合の舵取りは大変

──ゴーン氏が来てから日産社内はどう変わったのでしょうか?