【今週の眼】佐藤主光 一橋大学教授
さとう・もとひろ●1992年一橋大学経済学部卒業、98年加クィーンズ大学博士号(経済学)取得。2009年から現職。専門は財政学。政府税制調査会委員なども務める。著書に『地方税改革の経済学』『地方財政論入門』、共著に『震災復興 地震災害に強い社会・経済の構築』など。(撮影:梅谷秀司)

来年10月の消費税率引き上げに際して、「駆け込み需要・反動減といった経済の振れをコントロールし、需要変動の平準化、ひいては景気変動の安定化に万全を期す」(経済財政運営と改革の基本方針2018)よう、政府はさまざまな対策案を検討している。その一つが自動車税を含む車体課税の減税だ。

消費税増税と合わせて自動車取得税が廃止される一方、購入段階では「環境性能割」が新たに課されることが決まっている(電気自動車は非課税)。これに対して自動車業界などからは、「ユーザーの負担が大きい」として自動車の減税を求める声が根強い。

しかし、地方税である自動車税の税収は年間約1.5兆円に上るため、減税は地方財政に影響しかねない。そこで政府は、国税であり来年3月でエコカー減税が切れる自動車重量税を実質的に増税し、さらに地方への配分割合(現行4割)を引き上げるなどして地方の財源を確保する案を検討しているという。