新築マンションの異変にいち早く気づいた人たちがいる。ネットで活動する「マンション愛好家」のブロガーである。

東京湾岸エリアのマンションウォッチが専門のハンドル名「のらえもん」氏は最近、新築マンションのモデルルーム訪問記をあまり書かなくなった。「まじめにレビューしようとすると、ボロクソに書くことになってしまうから」。

彼の目には最近の新築マンションはまるで安い賃貸アパートのように映るという。天井高は低くなり圧迫感が増した。部屋の中に柱が食い込んで出っ張る「インフレーム」の物件が増えた。

従来物件ではありえない、「アルコーブ」なしの新築も出てきた。アルコーブとは、玄関前の外廊下から少しくぼんだ空間のこと。これがなければ、廊下を通行する人が開閉したドアにぶつかりかねない。土地代の高騰でデベロッパーが敷地をより効率利用した結果、機能性が犠牲となった。「2年ほど前からこうした傾向が顕著になった」(のらえもん氏)。

ブログ「マンションマニア」管理人で、購入相談にも乗っている星直人氏(→インタビュー記事)も「以前は70平方メートル超の3LDKは普通だったが、最近は少なくなった」と話す。

「設備も劣化し、間取りの工夫もなくなっている。今は新築よりも中古のほうがおすすめしやすいと思えるほどだ」(星氏)

それなのに新築価格は上昇している。となれば消費者離れを起こさない理由はない。

東京23区で販売不振を象徴するエリアが、かつてあこがれの住宅地とされた世田谷区だ。

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