一見華やかなタワーマンションだが、4件に3件が修繕積立金不足という深刻な事態?

タワーマンションの大規模修繕ラッシュが、目の前に迫っている。

不動産経済研究所の集計によれば、1990年代まで首都圏における20階建て(60メートル)以上のタワーマンション(以下、タワマン)の竣工棟数は、年間に多くとも10棟前後だった。それが2000年になると一気に31棟まで増え、03年からはさらに急増。以後、年間50棟以上のタワマンが建ち続けた。タワマンの大規模修繕工事の周期は14~15年といわれる。このため、今まさに大規模修繕の“適齢期”を迎えたタワマンが大量に発生しているのだ。

新旧、大小入り乱れ大規模修繕工事が集中

実際、タワマンの竣工年を15年後ろにずらしてみると、18年から急激に棟数が増えてくるのがわかる。目先のピークは22年だ。それを過ぎても24~25年まで高水準が続く。

タワマンの大規模修繕にかかる工期の目安は、1フロアにつき1カ月ほどだという。現在、日本で最も高いマンションは、東京・西新宿の「ザ・パークハウス西新宿タワー60」の60階建て。これを単純計算すると工期は60カ月、実に5年にも及ぶことになる。6カ月程度といわれる中低層マンションの工期と比べると、実に10倍に相当する長さだ。もっとも複数階を同時に施工したり工程を工夫したりすることで、工期は大幅に短縮できるという。

工期が長いということは、年に五十数棟の新規大規模修繕が出てくるうえ、複数年にわたる物件の施工を同時並行的にこなす必要があるということだ。つまり、仮に18年からゼロスタートとすると、18年は新規の五十数棟だけだが、19年は18年の五十数棟を継続施工しながら、新規に五十数棟に着工。20年には19年までの既着工100棟超に加え、新たに50棟を施工、という形になる。

しかも、大規模修繕の適齢期を迎えているのはタワマンだけではない。00年代初頭には、大規模修繕の周期が12~13年程度といわれる中低層マンションも、年1500棟超が数年にわたって供給されてきた。このため、ただでさえ大規模修繕工事が増えているところに、新たに工期の長いタワマンの修繕工事が加わることになる。

大規模マンションでは施工方法も特殊に

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