西日本を中心に200人近い人が亡くなり、大きな被害をもたらした「平成30年7月豪雨」。気象庁は7月4日から危機への対応を呼びかけ始め、6日午前の記者会見では特別警報の可能性に言及した。気象庁天気相談所長の桜井美菜子氏に聞いた。

さくらい・みなこ●1962年東京都生まれ。埼玉大学理学部物理学科卒業後、気象庁入庁。気象庁予報部予報課予報官予報第4班長、仙台管区気象台予報課長などを経て2018年4月から現任。(撮影:梅谷秀司)

──あのとき、日本付近では何が起きていたのでしょうか?

北のオホーツク海高気圧と南の太平洋高気圧の間に挟まれ、梅雨前線が西日本から東日本にかけて停滞していた。そこへ太平洋高気圧に沿う気流と東シナ海からの気流に大量の暖かく湿った空気が乗って日本付近に流れ込み、梅雨前線の活動が活発化、広い範囲で大雨を降らせた。西日本を中心とした梅雨末期の集中豪雨の典型として予報官にはよく知られている。これに日本海で温帯低気圧に変わった台風7号の影響も加わった。

──梅雨前線による大雨で「特別警報の可能性」の公表は初めてです。