伊藤忠商事は少人数の座談会形式で会社説明会を開催。社員が丁寧に学生と向き合う

総合商社の事業内容は、時代の流れに沿って大きく変化している。就職活動を控える大学生からすると、新卒採用にもこうした影響が出るか気になるところだろう。ただ、商社パーソンとして求められる資質そのものには、大きな変化はなさそうだ。

よく知られるように5大商社は就職希望先としての人気が高い。中でも伊藤忠商事は人気ランキングの上位常連だ。就職情報サイト・マイナビの2019年卒版ランキング(文系学生対象)では9位。コンビニや繊維など最終消費者に近い事業が多いうえ、朝型勤務など働き方改革でも話題に上ることが人気の理由とみられる。三菱商事や三井物産も、旧7帝大や早稲田大学、慶応義塾大学といった難関校の学生の間で人気が高い。

選考申込時に志望動機などを書くエントリーシート(ES)の提出者は19年卒採用で各社6000人前後に上った。そのうち、内定者数(総合職)は丸紅の九十数人から住友商事の152人までと幅がある。女子の占める比率は約2割だ。志望する学生が商社と併願しているのは、民間企業だと金融やコンサルティング業界が多い。

5大商社の求める人材像を集約すると次のようになる。「好奇心旺盛で実行力や構想力のある人物」だ。そこで気になるのは、体育会系が有利なのかという点。実際、就活生もそう感じているようで、「採用される人の7~8割が体育会系ですか」との質問が各社の企業説明会でよく出るという。だが、内定者に占める体育会系の比率は3割程度とみられる。

そもそも体育会系優遇はないというのが各社の見解だ。住友商事人事部の岩本健一・採用チーム長は、「『体育会系でよく動く』という人物が重宝された時代と今は違う」と、その理由を説明する。「商社の仕事は複雑になっており、創造性が問われる局面が増えた。単純に『頑張ります』ではやれなくなっている」とする。

三井物産と三菱商事は合宿でじっくり見極め