「彼らは、いろいろな事業にともかく張ってきている」。三菱商事をそう評するのは三井物産の安永竜夫社長だ。では安永社長は三井物産をどう成長させようとしているのか。

やすなが・たつお●1960年生まれ。83年東大工学部卒、三井物産入社。主にエネルギープラント畑を歩む。32人抜きの抜擢で2015年から現職。(撮影:梅谷秀司)

──三井物産ならではの成長のあり方は、どのようなものだと考えていますか。

当社が他社と違うのは「商事会社」と称していない点。創業者はモノを生み出す会社として「物産」と名付けた。つまり「事業を創り出す」「生み出す」会社だ。

M&Aは成長のためのツールとなる。だが、自社がすでに持っている何かと組み合わせることでメリットが生まれるときにしか効果を出せない。ではその効果を十分に出す何かを当社が持っているかというと、国内で強いものは基本ない。1+1を3にはできない。それならば、自分で事業を創ることをもっと考えるべきとなる。