大統領にとって任期の折り返し地点となる中間選挙。期日前投票が各地で始まっている(ロイター/アフロ)

ドナルド・トランプ大統領誕生後初の審判となる中間選挙が目前となった。本稿は投票日を前にして、訪問中の米ミシガン州の寒村メコスタで執筆している。戦後米国の代表的保守思想家ラッセル・カーク(1918~94年)が生涯を送り、終えた地だ。

カークについては本誌2月24日号の本欄で紹介した。今年はカークの生誕からちょうど100年に当たり、各地で追悼行事が催されている。筆者も主著『保守主義の精神』(1953年)の翻訳者として招かれ、メコスタ村外れのレストランで誕生日(10月19日)の週末に開かれた「しのぶ会」に、親族や親しかった知識人、地元政治家らとともに加わった。

政治的行事ではないので、口角泡を飛ばして中間選挙の行方を議論するような場面に出くわすことはなかった。だが、長く共和党を支持してきた保守系知識人らとの対話で、アメリカに起きている大きな変化と、不透明な未来を感じた。

本稿執筆の時点では、民主党が下院で過半数を奪還する可能性はあるが、上院の奪還は難しい、というのが大方の予想だが、一昨年の大統領選での思わぬ出来事を見た後では、みな予想には慎重だ。

特に知識人の間では、目先の中間選挙の結果よりも、長期的なアメリカの変化をどうとらえるべきか、大きな議論を重視する傾向が感じられた。