ルネサスの車載情報システム用SoC「R-Car」。次世代自動車の「脳」に多数使われている

自動車市場における半導体の役割が飛躍的に高まっている。100年に1度の変化といわれる中、今や次世代自動車実現のカギは、半導体が握っているといっても過言ではない。

自動車市場でこれまで半導体が果たしてきた役割は、電動ブレーキや電動窓など自動車の特定部分における電装化だった。半導体メーカーの立ち位置も、独ボッシュや独コンチネンタル、デンソーといった上位のサプライヤー(ティア1=一次請け)に個別部品を納入する「部品屋」だった。

しかし近年では、半導体メーカーが完成車メーカーと協業するケースが相次ぐ。米エヌビディアは2017年に独フォルクスワーゲン、トヨタ自動車など自動車大手との協業を次々に発表。米インテルも16年に独BMWとの提携を発表した。完成車メーカーがティア1を通さず、半導体メーカーと手を組む動きが加速している。

自動車メーカーは、自動車という「機械」に対するノウハウは豊富だが、半導体のような「デジタル」のスペシャリストではない。次世代自動車を実現するためには、デジタルのスペシャリストである半導体メーカーを頼らざるをえない状況にあるのだ。

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