米国ニューヨークのマンハッタン南部にある「一風堂 イーストビレッジ店」は、博多発祥のラーメン専門店「一風堂」の米国第1号店。週末には長蛇の列ができ、ニューヨーカーに大人気のラーメン店となっている。

一番人気は1杯15ドル(約1650円)の「SHIROMARU HAKATA」。来店客はまずバーカウンターに通され、ビールや焼酎、日本酒などの食前酒を楽しむ。枝豆やサラダなどの前菜、そしてメインのラーメンを注文し、1人当たりの平均単価は30ドル前後。ディナーでは2時間ほど滞在する客が多く、日本のラーメン店の風景とは大きく異なる。

人気高まる日本食 海外和食店は5年で倍

日本でも人気の一風堂は2008年に米国で初出店した。昨年はニューヨーク5番街や西海岸にも店を出し、すでに米国内で5店舗を営業する。米国では一風堂以外にも、12年に進出した定食の「大戸屋」が4店、昨年進出したうどんの「丸亀製麺」もすでに3店を展開するなど、日本の外食チェーンの多店舗化が相次ぐ。

農林水産省によると、海外にある日本食店は約12万店(17年)。過去5年間で倍以上に増えた。各国で広がる消費者の健康志向を追い風に、ヘルシーなイメージの日本食が注目されている。特に米国では以前からすしが人気を集めていたが、「最近ではラーメンも都市部で定着しつつある」(一風堂を運営する力の源ホールディングスの山根智之・経営戦略本部長)。

海外で日本食店を開業したり、日本の外食チェーンが進出したりする際に必要となるのが、現地での食材調達網だ。料理に欠かせないコメやしょうゆ、わさび、日本酒、さらには割りばしなどの備品まで、定期的に店舗に届けてくれる取引先が必要だ。そこで、米国の日本食市場拡大を支える黒子として、現地で日本食材の卸売り事業を手掛ける日系3社の存在感が高まっている。