有料会員限定

プラ代替素材に脚光 加速する開発競争 自然に分解される素材も

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 最新
拡大
縮小

各国の規制強化や企業による脱プラスチックの動きが鮮明になる中、プラスチックに代わる素材の開発競争が加速している。

王子HD/日本製紙|製紙業界が紙容器で攻勢

米スターバックスをはじめ、外食大手における相次ぐプラスチック製ストロー廃止に、いち早く反応したのは製紙業界だ。国内首位の王子ホールディングス(HD)と同2位の日本製紙は共に、プラスチックに代わる耐水性を強めた紙製ストローの原紙を開発、試作品の提供をすでに始めている。

ストローだけにとどまらない。日本製紙は、2017年秋に食品包装材であるバリアフィルムの素材に紙を使った「シールドプラス」の販売を開始した。バリアフィルムは、水蒸気(水分)や酸素の透過を防ぐ機能により、腐食、湿気、移り香などを抑えて食品を守り、長持ちさせる。シールドプラスはそのバリア性を維持しながら、基盤素材にプラスチック製フィルムではなく紙を使う。

「シールドプラス」は内容物の食品などの劣化を防ぐ、紙製のバリアフィルム包装材

特集「加速する脱プラスチック」の他の記事を読む

PETボトルが圧倒的シェアを占める飲料容器の分野でも、新しい紙容器が登場している。日本製紙は飲料や果物、シリアルなどの固形物を入れられる紙容器と専用充塡機を開発、19年度に市場へ投入する。大日本印刷と北越コーポレーションは、欧州製の紙容器充塡システムを販売している。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内