各国の規制強化や企業による脱プラスチックの動きが鮮明になる中、プラスチックに代わる素材の開発競争が加速している。

王子HD/日本製紙|製紙業界が紙容器で攻勢

米スターバックスをはじめ、外食大手における相次ぐプラスチック製ストロー廃止に、いち早く反応したのは製紙業界だ。国内首位の王子ホールディングス(HD)と同2位の日本製紙は共に、プラスチックに代わる耐水性を強めた紙製ストローの原紙を開発、試作品の提供をすでに始めている。

ストローだけにとどまらない。日本製紙は、2017年秋に食品包装材であるバリアフィルムの素材に紙を使った「シールドプラス」の販売を開始した。バリアフィルムは、水蒸気(水分)や酸素の透過を防ぐ機能により、腐食、湿気、移り香などを抑えて食品を守り、長持ちさせる。シールドプラスはそのバリア性を維持しながら、基盤素材にプラスチック製フィルムではなく紙を使う。

「シールドプラス」は内容物の食品などの劣化を防ぐ、紙製のバリアフィルム包装材

PETボトルが圧倒的シェアを占める飲料容器の分野でも、新しい紙容器が登場している。日本製紙は飲料や果物、シリアルなどの固形物を入れられる紙容器と専用充塡機を開発、19年度に市場へ投入する。大日本印刷と北越コーポレーションは、欧州製の紙容器充塡システムを販売している。

脱プラの潮流が製紙業界の追い風になっているのは間違いない。北越コーポ傘下で紙製品を扱う北越パッケージの小貫敬一専務は、「脱プラの話題が出てきてから、紙コップの需要は増えている」と足元でのプラス効果を語る。

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