イラスト:関 祐子

産業カウンセラーである筆者の元には、「職場で孤独を感じている」という相談がよく寄せられる。先日は30代の男性から次のような悩みを聞いた。

その男性はIT企業のシステムエンジニアとして、開発に携わっている。業務は細分化され割り当てられており、プロジェクトメンバーと協働するのではなく、一人で黙々とこなすものが多いという。周囲のメンバーはお互いに業務の内容や量、スケジュールなどをあまり把握しておらず、サポートはほとんどない。日々の会話も少なく、誰とも話さない日が1週間に何日もあり、孤独感が増していった。

そうした状況の中でしだいに業務量が増え、決められた納期に間に合わないプロジェクトも出てきた。上司から叱責されることが多くなったが、ほかのメンバーに相談することができない。日に日に仕事がつらくなり、仕事への意欲も湧かない。家に帰っても眠れなくなった。そこで病院に行ったところ、うつ状態であることから休職を勧められたという。

一筋縄ではいかない人間関係による孤立