大企業でも、日本経済団体連合会(経団連)に加盟せず独自の採用戦略を取る会社がある。その代表例がファーストリテイリング。傘下のユニクロでは2011年から通年採用を始め、大学1年生にも内定を出せる制度を構築している。柳井正会長兼社長に、就活ルールや大学教育のあり方に対する考えを聞いた。

やない・ただし●1949年山口県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。旧ジャスコ勤務を経て72年に父親の経営する小郡商事に入社。84年に「ユニクロ」第1号店を出店し社長に就任。(撮影:梅谷秀司)

──経団連が就活ルールの廃止を決めました。

僕は前からルールがあること自体おかしいと思っていた。個人がいつ就職しようが会社がいつ入社を許可しようが、個人と企業の自由。これは見えざる規制ですよね。国や会社、個人の「際(きわ)」がなくなってきている今の世の中にまったく合わない。そういう規制は全部取っ払ったらいい。

だから経団連の会長が言われたことはすばらしいと思う。国や大学も、放っておいたらまた規制を作る。社会主義の国ならわかるけど、何でそこまで政府とかが決めるのか。日本人特有の同調機能が働いて、乗り遅れたらそれ以降就職できない、となりかねない。

──ルールを廃止すると就活が前倒しになり学業がおろそかになる、という声もあります。

勉強しない人は最初から勉強しないんだから。勉強する人は就職活動しながらでもする。行く道が定まっているのなら、1年生でもう就職先を決めてもいい。

──4年間の学業を見たうえで採用する必要はない、と。