カンヌ映画祭でレッドカーペットを歩く范冰冰。世界的な女優のスキャンダルに報道が相次いだ(ロイター/アフロ)

10月3日、4カ月間消息不明だった人気女優・范冰冰が、SNSの微博を通じて、脱税の事実を認める謝罪文を掲載した。

事の発端は今年5月末。中央電視台(CCTV)の元著名キャスターである崔永元氏が、出演報酬をめぐる范冰冰の「陰陽合同」(表は少額、裏は多額の二重契約)の存在をインターネット上で暴露し、巨額な脱税疑惑が持ち上がった。

中国の税務当局は即座に調査に乗り出し、脱税の事実を確定。范冰冰個人および彼女の所有会社に対して、追徴税と遅延金のほか、罰金を合わせて、計8.84億元(1元は約16円)の支払いを命じた。これにより4カ月に及んだ公開告発劇は一段落となった。

微博の謝罪文によると、范冰冰は税務当局による処罰について完全に受け入れ、期限内に税金および罰金を支払うように全力を尽くすと表明している。庶民感覚から懸け離れた巨額の脱税に驚いたネット世論は、税務当局の素早い対応と厳しい処罰をおおむね歓迎し、多くの賛意が送られた。

ただし、現行の刑法によれば、初回の脱税処罰となる范冰冰に対しては、期限内に税金と罰金を全額納めれば、刑事責任を問わないこととなっている。億元単位の巨額脱税でありながら、范冰冰が刑事責任を問われないことに、多くの庶民は不満を表した。