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経団連・中西会長発言の三つの真意 »»PART2 就活ルールが変わる

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これまで続いてきた就職・採用活動の時期をめぐる経済界と大学の合意づくりの慣習がなくなる。

10月開催の就職フォーラムの様子。就活のさらなる早期化懸念も(撮影:尾形文繁)

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日本政府は10月15日、経団連担当者や、全国の大学や短期大学などで作る就職問題懇談会(以下、就問懇)の山口宏樹座長らを召集し、「就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議」の初会合を開いた。 

就活の解禁時期は例年、経団連と就問懇とが話し合いのうえ、決定する慣習を続けてきた。具体的には文部科学省が行司役を務め、両者が会合。そこで合意した内容を、経団連が「指針」として会員企業に順守を呼びかけ、就問懇は「申し合わせ」として大学側に周知する。それを受け、内閣官房や文科省などが、各経済団体や業界団体に「要請」という形で順守を促してきた経緯がある。

ただ、あくまで要請であり法的な拘束力はない。結局、人材獲得のため企業のルール破りが横行し、何度も解禁時期が見直されてきた経緯がある(→関連記事へ)。

突然の発言で波紋 賛否が分かれる

「経団連が採用選考に関する指針を定め、日程の采配をすることに違和感を覚える」──。9月、経団連の中西宏明会長がそう発言した背景には、設けたルールが幾度も破られてきた徒労感がある。

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