米国株は2009年3月に底を打ってから3.3倍も値を上げている。筆者が提唱してきた景気循環調整済み株価収益率「CAPE」(割高感を測る指標)によれば、米国株は世界で最も割高だ。この株高は正当化できるものなのか、それともバブルか。

株高の根拠とされるのが、好調な企業業績だ。09年第1四半期〜18年第2四半期に株価指数S&P500の構成銘柄の1株当たり利益は3.8倍になった。トランプ政権が発足した17年1月からの20カ月間でS&P500は24%上昇。この間、企業の1株当たり利益も20%増と、株価と同じくらい伸びている。

つまり株価と利益はほぼ1対1の対応を保って、共に拡大してきた。これをもって、現在の株高は単に米国経済の力強さを反映しているだけでバブルではない、と結論づける向きもあろう。

だが、企業業績とはそもそも不安定なものだ。業績拡大はわずか数年で終わることも珍しくない。実際、米国の株式市場は劇的な局面変化に幾度となくさらされてきた。たとえば08年第4四半期にS&P500構成銘柄の1株当たり利益はリーマンショックで減損が相次ぎ、赤字に転落した。