「4割程度下げる余地がある」。菅義偉官房長官が8月21日に札幌市内の講演会で発言してから、キャリア3社(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク)の携帯電話の通信料金(端末代除く)が「高い」とやり玉に挙げられている。以降、さまざまな発表会で、メディアの質問が通信料金に集中。各社の発言はすぐに取り上げられ、一大騒動を巻き起こしている。

ただ、各社の幹部らは異口同音に「さほど高くない」と主張する。はたしてどちらの言い分が正しいのか。通信料金は下がるのか。

「4割」という発言の根拠を問われた菅氏は8月27日、OECD(経済協力開発機構)の調査を引き合いに出して「諸外国より高い」と指摘した。また、来年10月にMNO(自前で通信網を持つ携帯電話事業者)に新たに参入する楽天が、キャリアの半額程度の料金プランを計画していることも挙げ、「競争をしっかり行えば下げる余地がある」と述べた。

これらを根拠とするのは適切なのだろうか。

まず、OECDの調査で使われているデータは、国や地域ごとに料金プランがバラバラだ。前提条件が違うため、公平な比較自体が成り立たない。そこで、9月19日に総務省が発表した内外価格差調査から海外と比べて高いのかを考えてみる。

(撮影:今井康一)

本当に日本の料金は世界よりも高いのか