(撮影:尾形文繁)

1カ月足らずで2000円近い上げ──。日経平均株価は10月第1週、27年ぶりの高値水準である2万4270円まで上昇した。その後はモミ合いが続く。

東証1部の1日平均売買代金は8月に2兆2112億円まで減少したが、9月は2兆6452億円と今年3月以来の水準を回復した。9月中旬まで市場を覆っていた相場停滞の雰囲気は解消され、市場関係者の表情は明るい。

日本企業の業績は悪くない。2018年度の上場企業の営業利益は前期比7%前後伸びる。日経225銘柄の予想PER(株価収益率)は14倍弱。米国株などとの比較では「まだ割安」との声も根強い。

株価への強気見通しが聞かれる背景として、世界経済の順調さも指摘できる。

IMF(国際通貨基金)の予測では、18年の世界経済成長率は年率3.9%(17年3.7%)と前年より拡大する見込み。米国は大型減税の効果もあり、2.9%(同2.3%)となる。中国や欧州はやや減速するものの、それでもそれぞれ6.6%(同6.9%)、2.2%(同2.4%)と堅調だ。

ただし保護貿易主義を強める米トランプ政権の出方によっては、世界経済に影響が及ぶ。

米国経済、米中貿易摩擦、そして新興国の債務過剰の三つのポイントに絞って、今後のマクロ環境を占ってみよう。