東海カーボン|黒鉛電極が稼ぎ頭に 買収戦略も着実に効果

タイヤ用の補強材などに使われるカーボンブラック(炭素主体の微粒子)で国内首位の東海カーボンの業績が一変している。2018年12月期の営業利益は740億円の見通しで、16年12月期11億円(最終損益は79億円の赤字)からわずか2年で急増する。牽引するのはカーボンブラックではなく黒鉛電極だ。

黒鉛電極は電気炉を使った製鉄で鉄スクラップを溶かす役割を担う。これまで黒鉛電極は供給能力が過剰で、市況が低迷していた。しかし、黒鉛電極の原料(ニードルコークス)が、電気自動車向けのリチウムイオン電池用負極材に使われるようになり、需要が急拡大。また、中国では環境規制の強化によって電炉による製鉄が増えており、ここでも市況改善の追い風が吹く。

今年7月、黒鉛電極の標準品の価格を1トン当たり約1万2000ドルに引き上げた。これは前年同期の4倍の水準。今期は黒鉛電極の売上高が通期で1000億円を超し、全体の半分近くを占める見通しだ。昨年はドイツの黒鉛電極メーカーSGLの米国子会社を134億円で買収し、黒鉛電極の生産能力で世界4位になった。

黒鉛電極以外でも積極策を採る。主需要先が太陽電池や半導体向けであるファインカーボンの事業で、韓国の持ち分適用会社を今年5月に子会社化した。この会社は半導体製造装置向けの部材製品で成長している。