ロシアの軍事演習「ボストーク」には、中国人民解放軍約3000名とモンゴル軍が参加した(AFP/アフロ)

中国とロシアの間にはぬぐい切れない不信がある。国境を接する国同士は対立しないほうがまれなのだ。中ロ間の不信は自然だといえる。

しかし足元では、中国とロシアは米国を牽制するために、経済的にも軍事的にも密接な協力関係を築こうとしている。2018年9月11日、ロシアは自らの「ボストーク」演習に中国人民解放軍約3000名を参加させ、同時期に、「東方経済フォーラム」をウラジオストクで開催した。

ロシアの対米牽制と報じられたが、それとは異なる思惑もありそうだ。ロシアは、経済的には大国とはいえず、特に極東における中国の経済的・人口的な圧力の高まりに危機感を強めている。

ロシアが地域および国際社会で影響力を行使できるのは、強大な軍事力があるからだ。東方経済フォーラムに合わせ、中国とモンゴルを招いて軍事演習を行ったのは、経済分野のみの催しでは中国のプレゼンスが強調されることになりかねず、ロシアとしてはこれを避けたかったからだ。

ロシアは、中ロ協調姿勢を見せつつ、自らの軍事的優位を誇示し、国際社会にプレゼンスを示したとも考えられる。