人にも企業にも運命の分かれ道がある。東芝と三菱重工業にとっては2006年、ウエスチングハウス(WH)の入札だった。6000億円の値段をつけた東芝が競り落とし、三菱重工の幹部は「2000億円の企業価値しかない。経済合理性はどうなる」と吐き捨てたが、その後の東芝の運命はご承知のとおり。では、三菱重工の運命はどうなったか。

三菱重工はWH買収のために用意したカネを航空機事業につぎ込む決断をした。MRJ(三菱リージョナルジェット)の開発着手である。が、こちらもハラハラ、ドキドキのダッチロールが続いている。あえて後講釈すれば、こうなった一因は、開発初期のユーフォリア(超楽観主義)にある。