9月28日、SUBARUの中村知美社長(中央)は完成検査をめぐる一連の不正について陳謝した(撮影:尾形文繁)

「安心と愉しさ」をキャッチフレーズにするSUBARU(スバル)が不正に揺れている。同社は、新車の出荷時に行う完成検査における不適切な行為についての最終報告書を、9月28日に国土交通省に提出した。報告書の提出は今回で3回目だが、新たな不正の存在も明らかになり、問題の根深さが露呈した格好だ。名門スバルで一体何が起きているのか。

不正のオンパレード

「昔も今も、品質の確保はNO.1のプライオリティーだったが、チェックがおろそかと言われても仕方がない。経営の責任を重く受け止めている」。9月28日、報告書の提出後に記者会見した中村知美社長はそう陳謝した。

今回の提出書では、完成検査の担当部門である製造品質管理部で繰り広げられていた不正が次々と明らかになった。判明した新たな不正は10種類以上。今後スバル側が国土交通省と協議をしたうえで、内容を精査することになるが、リコール(回収・無償修理)を行う可能性もあるという。

調査は、弁護士事務所やコンサルティングファーム、大学の専門家などで構成された外部の第三者組織により、不正が発覚した今年6月から3カ月間に渡って行われた。社員への聞き取りをベースとした調査で、具体的な数値や時期については判明しきれなかった部分も多い。

完成検査には100台に1台の割合で新車を抜き取り、燃費や排気ガスなど
を検査する「抜き取り検査」という行程がある。2012年10月~2018年1月に検査を行った6530台のうち、その約26%にあたる1685台分で不適切な行為があった。法律が定めた試験の速度や時間などを逸脱したのに、検査をやり直さずに有効なデータとして処理していたり、データ自体の書き換えをしたりしていた。

スバルの群馬製作所(群馬県太田市)で行われている新車の完成検査(編集部撮影)

生産ラインでの全数検査においても、ブレーキやハンドルの舵角、スピードメーターやサイドスリップ、シャシー周りの検査工程で、手順を守らない不適切な検査が行われたことが明らかになった。

不正はブレーキ検査にまで及ぶ

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