太陽光発電設備を設置した直後から、不良品に悩まされるトラブルが相次いでいる。

2年近く前、関東地方で2カ所の太陽光発電設備を導入した企業の社長は、遠隔監視システムの画面に表示された発電出力の波形に目を疑った。天気がいいにもかかわらず、片方の発電所では実際の出力が、スペック値である定格出力(49.9キロワット)の半分以下の20キロワット程度で頭打ちになっていた。もう一つの発電所でも定格出力を大幅に下回っていた。

社長の要請を受けて、工事を担当した施工会社が設備を調べてみたものの、パワーコンディショナー(記事下部に用語解説)などの機器や配線に異常は見つからなかった。電力会社への問い合わせも含め、さまざまな手だてを講じた末に原因が太陽光パネル(太陽電池モジュール)そのものにあることを突き止めるまでに、2カ月もかかった。

この施工会社は、IVカーブ(電流・電圧特性曲線)測定器と呼ばれる専用の機械を新たに購入。1620枚のパネルのうち、約100枚を取り外して調べてみると、ほとんどのパネルでIVカーブが異常な形になっていた。「もともと所持していた電圧計ではわからなかった波形の乱れを確認できた。太陽電池セルそのものの不具合だと確信した」(同施工会社の代表)。

容易でない無償交換 メーカー任せが裏目に

パネルの初期不良に見舞われている発電所はこの事例に限らない。検査機器メーカーのアイテス(滋賀県野洲市)が自社の機器で点検デモンストレーションを実施した全国180カ所の発電所の集計結果(2014年4月~17年9月末)は、初期不良の多さを物語っている。故障(パネル交換の対象となるクラスタ故障)を検出したパネルは1023枚。そのうち「設備竣工前」および「竣工から1年以内」が合計で4割以上を占めた。