かわむら・かずお●1953年生まれ。76年早稲田大学法学部卒業後、明治乳業入社。経営企画室長、本社栄養販売本部長を経て、2012年に明治社長就任。18年6月から現職。(撮影:今井康一)

原料開発から差別化を図る 黒字化の道筋は見えている

2009年の経営統合以来、選択と集中を進めてきた。その中でいちばん大きな問題が、牛乳事業だった。同事業の売り上げは1000億円を超えるが、(原料となる生乳の価格〈乳価〉上昇で数十億円の)赤字が続いていた。事業を縮小してしまえば日本の酪農業への影響も大きく、赤字でも続けざるをえなかった。

牛乳は加工度が低く差別化が難しい。その中でいかに商品の価値を上げられるかが重要だ。主力の「おいしい牛乳」は容量を減らし、キャップ付きの容器を導入した。生乳からの原料開発も含めて改良することで、少し高めの価格でも消費者に受け入れられるようにした。並行して、工場の再編も進めて収益の改善を図っている。改革はまだ3合目までしか進んでいないが、黒字化への道筋は見えている。

──とはいえ、乳価はこの10年で2割ほど上昇しています。さらに値上げする必要はありませんか。