(撮影:今井康一)

「亡くなった親の銀行口座が凍結されて現金が引き出せず、葬式が挙げられない」「亡くなった夫の口座からおカネが下ろせず、当面の生活費がない」

残された家族のこういった事態を避ける方法が、今回の法改正で実現した。遺産分割協議が終わっていなくても、預貯金の引き出しができるようになったためだ。

口座から預金を下ろす方法は二つある。

一つは家庭裁判所に仮分割の仮処分を申し立てる方法だ。生活費や葬儀費用、相続税の納税資金などが必要な場合には、他の相続人の利益を害しない範囲で、家裁が預貯金の仮払いを認めることができるようになった。ただし、調停の申し立てが前提になるので、手間と時間がかかる。

そこで二つ目の方法として、一定の割合に限り、家裁の判断を経なくても預金が引き出せるようになった。