「事業の救済に加え、本体への出資もしてもらえないか」

今夏、パイオニアの小谷進会長(前社長)と6月に就任した森谷浩一・新社長は、わらにもすがる思いでスポンサー候補に頭を下げて回っていた。出資に応じたのは、かつてDJ機器事業の売却で交渉したこともある香港の投資ファンドだ。

パイオニアは9月12日、ベアリング・プライベート・エクイティ・アジアを引受先として12月までに500億〜600億円の増資を行うと発表。ベアリングからは9月18日に250億円の融資も受け、25日に借り換え期限が迫っている金融機関の協調融資133億円を返済する。

経営不振からオーディオ機器事業などを売却してきたパイオニアは2014年、「未来がある」車載事業に集中すると決断。しかしトヨタ自動車向けのカーナビを受注した車載機器OEM(相手先ブランドによる生産)事業で大赤字に陥る。スマートフォンとの連携に伴う大幅な仕様変更でソフトウエアの開発費が膨らんだためだ。会社は19年3月期は50億円の営業損失を見込む。営業赤字となれば9期ぶりだ。