有料会員限定

しのぎ削るメガバンク 三菱UFJが野村グループに挑戦状

✎ 1〜 ✎ 14 ✎ 15 ✎ 16 ✎ 17
拡大
縮小
高コストのリテール部門の変革に向けて各社が手を打ち始めた

特集「銀行 破壊と再生」の他の記事を読む

個人や中小企業を相手にするリテール部門が苦境に立っている。これは3メガバンクに共通する大きな課題だ。

多くの行員や店舗、大規模なシステムを抱え、コスト高にならざるをえないだけに、リテール部門は成長イメージを描きにくい。だが、同部門は銀行グループにとって礎的な存在だ。顧客と接する最前線の部署で、預金や決済など銀行の基盤となるサービスを提供する。顧客との接点を生かし、新たな形で収益を創出することが欠かせない。

たとえば、三菱UFJフィナンシャル・グループ。今年5月に公表した2020年度までの新中期経営計画で、大幅増益を見込む海外部門や法人部門などとは対照的に、リテール部門の利益は17年度と同じ3600億円にとどまるとの予想を出した。目標数値だけを見れば現状維持だが、大胆なリテール部門の変革に動きだしている。

同社法人・リテール事業本部長の堀直樹専務は「円貨ベースの預金や融資から発生する収益が伸びず、商業銀行のビジネスモデルは限界にきている。カネ余りで『貯蓄から貯蓄』のままなので、思い切って運用に力を入れる。その最たるものがウェルスマネジメント(WM)だ」と、「リテール再構築」を宣言する(記事下囲みインタビュー)。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内