今年7月、金融庁長官に就任した遠藤俊英氏。スルガ銀行問題をはじめ、業績低迷から地方銀行には課題が山積している。金融行政をどう舵取りするのか。

えんどう・としひで●1982年東京大学法学部卒、大蔵省入省。金融庁では監督局銀行第一課長などを経て、検査局長、監督局長を歴任。2018年7月から現職。(撮影:今井康一)

──個人ローンに特化して業績を伸ばしてきたスルガ銀行の実態は不正だらけでした。金融庁の検査・監督に反省点はありますか。

銀行の責任もさることながら、金融庁としてこうした案件にどう対応していくか、よく考えないといけない。内部でいろいろ議論を始めているが、モニタリング(検査・監督)でどうすべきだったかという総括には至っていない。

今回の件は、個別銀行のコンプライアンスの問題だ。情報をきちんと拾い、おかしいと思って検査に入っていくというプロセスが重要になる。ただ、問題を見つけるためにつねに銀行へ検査に入るようなことはしたくない。当局に寄せられる顧客からの多くのクレームを、どう峻別していくか。検査の早い段階で問題の芽を摘み取れるようにするにはどうすればよいのか考えていく必要がある。

──過去の当局の対応が不十分だったのではないかという見方や、監督局長だった遠藤長官の責任問題を問う声も出てくるのでは。

われわれとしてやるべきことは、今回の検査で判明した実態を踏まえて、(過去に)どこまでできたのかを検証し、今後のモニタリングの態勢をさらに強固なものにすること。それが一番の責任の取り方だと思っている。

銀行の健全性は地元経済のためにある