オーストラリアの首相交代が止まらない。2007年以降、任期を全うした首相は一人もおらず、政権トップは過去5年間で5回も代わった。与党・自由党で起きた先日のクーデターでモリソン元財務相が新しく首相になったが、自国民ですらほかの政治家と見分けるのに苦労するほどで、国際的には無名といってよい。この混乱はまさに喜劇だ。

オーストラリアは27年連続で経済成長を続ける豊かな民主主義国である。それなのにこうした異常事態に陥っているのはなぜか。

私は原因が三つあると見ている。

ソーシャルメディアの影響力が強まる中、まじめな政策論争よりも政治家個人のキャラクターに基づく人気取りが世界の潮流になっている。オーストラリアも例外ではない。これが1番目の理由だ。