この10年で沿線地域の環境が一変したのが、つくばエクスプレス(TX)だ。郊外部は2005年の開通当初から新たな住宅地として注目を浴びていたが、東京都内に比べて住宅価格が割安なことから、ファミリー層を中心に着々と人口を増やしている。

沿線の駅の中でも注目度が高いのが、「柏の葉キャンパス」「流山おおたかの森」「八潮」だ。ではどの街がおすすめなのか。実際にこの三つの駅の周辺を歩いてみると、いろいろな気づきがある。

柏の葉キャンパスの名前の由来は駅西方にある東京大学柏キャンパスで、駅の周辺では行政とデベロッパーと大学が協働した「公・民・学」連携による街づくりが行われている。駅の周囲の開発は三井不動産が行っており、駅の西側には「ららぽーと柏の葉」がある。また少し離れたところには「蔦屋書店」を中心とした商業施設「柏の葉 T-SITE」もある。駅から徒歩圏内にタワーマンションがいくつも立ち並ぶコンパクトで機能的な街が形成されている。

周辺人口は2.6万人と10年比で19%増え、マンション価格は5年前比で31.8%上がった。コンパクトな街づくりが支持を得ているということだろう。

ただ現地を歩いてみると、どことなく清潔すぎるきらいもある。たとえば飲み屋が少ない。居酒屋は単なるストレス発散の場というだけでなく、地域コミュニティを形成する場としても重要な役割を担っていることが多い。これだけの周辺人口があるにもかかわらず、居酒屋があまりないのは、気になるところだ。

駅周辺にはタワマンが立ち並ぶ(写真上)。ららぽーと柏の葉(写真下)など商業施設も充実。都心からの距離はやや遠いが、子育てしやすい環境にある

タワマンが少ない流山おおたかの森