長崎県の親和銀行を傘下に置くふくおかフィナンシャルグループと、同県最大手の十八銀行の経営統合を、公正取引委員会が承認した。

好き嫌いは言っていられない。地方に住む老夫婦が亡くなると、その財産を継ぐのは得てして都会に住む子どもたちである。人口減少時代においては、地方銀行の預金流出が止まらない。再編は待ったなし。県境を越えた広域統合も進むことだろう。

昭和金融恐慌の直後、当時の大蔵省は「一県一行主義」を掲げて中小銀行を整理した。今も山形県、静岡県など複数行が残る県はあるし、地銀が破綻した地域もある。それでも多くの県は「わが県独自の銀行」を持っている。今後は複数県にまたがる大型地銀が主流となるだろう。

ただし地銀を他県に依存するようになれば、県民の心理的抵抗は小さくあるまい。まして地銀と電力会社は、今も地方経済においては最も優秀な人材が集まる職場である。それはちょうど、「合区」によっておらが県から参議院議員を出せなくなるのと似たようなインパクトをもたらすことだろう。