ささき・とおる●2015年6月から現職。03年4月からJPモルガン・チェース銀行でFXストラテジストとして金融市場を調査・分析。その前は日本銀行に勤務、調査統計局などを経て、国際局(当時)為替課で為替市場介入を担当、ニューヨークで米国金融市場分析も担当した。(撮影:今 祥雄)

昨年1年間のドル円相場は1ドル=107.32〜118.60円のレンジで推移し、1年間の変動率は9.6%と10%以下にとどまった。1980年以降、ドル円相場の年間変動率が10%以下にとどまったのは、これまで83年、2006年、15年の3回しかなく、17年は4回目を記録した。

今年は今までのところ、ドル円相場は104.56〜113.40円の8%程度のレンジ内での動きにとどまっている。このまま年末までこのレンジを抜けなければ、80年以降で最小変動幅、かつ初の2年連続10%以下の変動率となる。

今年は地政学的リスクの高まりなどを要因として、昨年に比べるとそれなりに市場は不安定となり、ボラティリティも上昇したが、円の上昇は今のところ限定的だ。そうした状況を背景に、最近、「円は今でもファンディング(調達=売り)通貨としての機能を維持しているのか」との質問を受けることが多い。

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