再稼働がゼロの沸騰水型(BWR)陣営が期待をかける東京電力の柏崎刈羽原発(撮影:梅谷秀司)

総論賛成、各論反対──。原子力事業の統合はその典型といえる。

8月22日、東京電力ホールディングス、中部電力、日立製作所、東芝が原子力事業で提携協議を開始していることが報じられた。

4社は公式な協議の存否自体は明らかにしていないが、さまざまな話をしているのは認めている。というのも「原子力事業に個社で取り組むのは限界」という共通認識があるからだ。政官界も含めた原子力関係者の多くも同意見だ。

背景には国内の原子力発電所は再稼働も新増設もままならない現実がある。特に事故を起こした福島第一原発と同じ沸騰水型(BWR)は一基も再稼働が実現していない。BWR陣営の東電、中部電、日立、東芝には、何らかの形で人材育成や事業効率化を進めたいという思惑がある。

再編の必要性は公の場でも言及されてきた。2017年3月末の東芝の臨時株主総会では、社外取締役の小林喜光氏が、16年に原子力事業出身の志賀重範氏を会長に選んだのは原子炉メーカーの再編を進めるためだった、と言明している。