たかはし・かずお●1957年生まれ。80年一橋大学法学部卒業後、東京急行電鉄入社。人事・労政室長や経営企画室長などを経て、2018年4月から現職。(撮影:大澤 誠)

駅ホーム数を増やすなど抜本策を取る必要がある

混雑解消に向けて今までいろいろな取り組みをしてきたが、現実には思っていた以上に沿線人口が増えている。現状の取り組みだけでは追いつかない事態であることは認識している。

これまで、当社の沿線人口は2020年にピークアウトするという前提で計画を立ててきたので、言い方は難しいが、抜本的な対策を立てなくても逃げ切れると考えていた。しかし、沿線人口がさらに増加し続けるという予測が最近になって出てきた(編集部注:国立社会保障・人口問題研究所が、東京都の人口は30〜35年まで増え続けるという調査結果を3月に発表)。そうなると、腰を据えた対策を取る必要がある。

ソフト面では時間帯をずらして乗車するとポイントが貯まる、といったことはすでに行っており、今後は駅のホーム数を増やすといったハード面の対策も検討する。

渋谷駅はホームが混雑し乗客の乗り降りに50秒程度かかっている。そのため後続電車が駅の手前で待たなくてはならず、列車が遅延する。これが輸送量の減少につながっている。ホームの数を増やせば、二つの番線から交互に発着できるようになり列車の本数を増やせる。ただ、当社だけでできる話ではない。地域と協力して進めることが必要だし、多額の費用もかかるので、国の制度を活用することも考えなくてはならない。