東京医科大学をめぐる事件を受け、医学部入試のあり方について関心が高まっている。全80大学で作る全国医学部長病院長会議の山下英俊会長に、医学教育をめぐる課題と展望を聞いた。

やました・ひでとし●1981年東京大学医学部医学科卒業。東大医学部眼科学教室講師、スウェーデン・ウプサラ大留学、山形大学医学部眼科教授を経て、2010年より山形大医学部長。

──東京医大事件をどう受け止めていますか。

医療は公共財なので、基本的に平等に入試をするのは当然だ。ただ実際問題として、人格の優れた、成績もいい、意欲も高い人をどう選ぶか。

病院長会議では医学教育のグランドデザイン作りや医学教育のクオリティコントロールを進めている。東京医大のような残念なことが起きるのはたいへん困ったことだが、われわれとしては適正な入試で入った人たちをどう教育していくかが一番の眼目。そのための体制作りを今後も進めていく。

──相変わらず医学部受験熱は高い状況が続いています。

テストでいい点数をとることは大事だが、われわれは人格や倫理観も重視している。限られた時間の中で何百人もの受験者をどう評価していくのか、それはこれからの問題だ。